沸騰空穂葛日記

マンガ・アニメ、映画、舞台などの感想を中心に(予定)。フェミニズム、教育・育児ネタなども?

ニート?学力低下?

松江市で行われた教育関係の集会における、中山成彬文部科学相の発言。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050306/mng_____sya_____005.shtml
(中日WebPress、社会面3/6)
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/2005/03/06/02.html
山陰中央新報、過去のニュース3/6)
ついでに、コッチの記事も。
http://www.asahi.com/edu/nie/kiji/kiji/TKY200502250173.html
asahi.com、home >教育・入試 >NIE >この記事を手がかりに 2/25)


中山大臣は、これまでも「ゆとり教育学力低下をもたらした」とか「従軍慰安婦についての記述が教科書から減って良かった」とか、いろいろ問題発言をかましてくれてますが。


今回は、要するに「(学力での)競争(=受験戦争)が否定されたせいで、学力も精神力もひよわになった若者が、卒業後の競争社会に負けて、仕事したくないなんてワガママぶっこいて、ニートなんぞになっているのだ」と言いたいらしい。


あの、ニートの問題を語るんだったら、経済産業省とか総理大臣サマサマに直接かけあって、この不景気と就職難をどうにかした方が、よっぽど手っ取り早いんじゃないかと思うんですが。
お役所風・政治家風に言うなら「若者が未来に希望と生きる意欲を持てる国づくり」とでも申しますか。
学力低下にしても、競争させれば良いってもんじゃない、と、アサヒの記事は学力世界一のフィンランドを事例に報告してますよ〜。実際、私もそう思うし。


そもそも「学ぶ楽しさなんか感じられなくても、とにかく学校の競争だけ突破すれば、後の人生は良い企業に終身雇用で安泰」っていう、今まで通用していたマニュアルが崩れたから、この状況があるわけで。
日本的学力だけ上げれば、ニートが減って就職率UPにつながるなんて、ヘソで茶を沸かしちゃうような大勘違い大間違いですよ。
だから、大学でもインターンシップとか就業体験、企業との連携ってのが重要視されてきているんだし。


つーか、学力低下にしても、日本の子供って単純な計算問題みたいな、深く考えなくても解ける問題は、相変わらず得意らしいんですよ。
じゃあ何が一番問題かっていったら、結局、自分の脳みそで考える力がついてないってことで。
確かに、文章問題になるとイキナリわからなくなるとか、問題文を抜き出すだけならできるけど、自分で説明することが出来ないとか、そういう子っているんだよね。
でも、そういう子も、ちょっとした訓練・きっかけを与えて、コツをつかめば、ちゃんと自分の言葉で語れるようになるし、自分の頭で考えられるようになると思うんですが。
でも、それを今までの日本の学校教育はやらせてなかった。
だから、そこを何とかしようってんで始めた「ゆとり教育」じゃなかったんかい。
小学生に英単語ひとつ覚えさせるよりも、日本語で考える能力を育てた方が、よっぽど良い人材が育つと思いますがね。


ついでに。
小学校の頃、私がいたクラスの担任の先生は、学ぶ内容について、生徒同士で徹底的に議論させました。
で、そんな授業なものだから、議論が白熱してのびることも多く、学年末になって授業時間が足りず、駆け足に教科書の内容を読んで終わらせることもありました(笑)。(結局、ローマ字を勉強する時間はなくって、教えてもらわなかったので、私の場合は教科書を読んで独学でした)
それでも、私の学力は悪くなかったし、クラス全体としても、学力(テストの成績)は高い方だったらしいです。
だからね、「自分の頭で考えるクセがついているかどうか」だと、実体験からしても思うわけですよ。


ああ、それにしても我ながら論点が飛びまくってる文章だな……ま、いっか。