沸騰空穂葛日記

マンガ・アニメ、映画、舞台などの感想を中心に(予定)。フェミニズム、教育・育児ネタなども?

憲法9条やら人権擁護法案やら

http://d.hatena.ne.jp/krimson_nite/20050320
http://www.ribbon-project.jp/book/itami.html

マガジン9条について書いた日記の「おとなり日記」になっていた
id:krimson_niteさんの日記を読んで、伊丹万作氏の文章に辿り着いて、考えたこと。


憲法第九条の改憲・護憲にしても、人権擁護法案にしても。
どちらの立場に賛成・反対するにせよ、
国内国外のニュースや、様々な関連文献を読んで、賛否両論を熟読玩味して、
自分の頭で考えて立場を決めている人って、どれだけいるんだろう。


言い出しっぺが誰にせよ、
結局、最初から「だまされたい」「信じたい」「支持したい」と思っている方に
巻き込まれていくんじゃないのかな。


差別される側であるセクシャルマイノリティの当事者としては、
人権擁護法案は無きゃ困るモノだし。
もともと差別的な発言をしている人は、
取り締まられちゃ困るって思うんだろうし。


結局は、前提となる「本音」=感情の部分があって、
それをどう表現するか…ってだけのことなんじゃないだろうか。


そう考えると、第九条護憲派人権擁護法案賛成派の
「戦争はイヤ」「殺したくない・殺されたくない」
「差別はイヤ」「差別したくない・されたくない」ってのは、
すごく本音=感情としてわかりやすいはずなんだけれども。


でも、実際には。
マガジン9条で香山リカさんが言う若年層改憲派の「ぷちナショナリズム」や、
人権擁護法案反対派の「ぷち(?)ナショナリズム」な意見に、
疑念を持たずに同意する人が、これだけの広がりを見せているわけで。


それって、無自覚なままに抱えている不安感・不安定感・焦りから
ナショナリズムにすがりたい人が増えているってことなんだろうか。


ヒットラーも、高い失業率で国民の間にたまりにたまった不満の矛先を、
とってもわかりやすく「ユダヤ人のせいだ!」って誘導したんだったね、そういえば。
日本も、就職活動は超氷河期と言われて久しいし、
社会(企業)は若年層に厳しいしな。


私だって、そんなに考えてないけれどもさ。
流れていくだけじゃダメだと思うわけだ。よ〜く考えよ〜♪

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補足。
ココで「改憲派護憲派」「賛成派・反対派」がどうこうって言ってるのは、
便宜上、目に付く方というか、解りやすい区別として言っているだけであって、
実際は「改憲派だけど、それでイコール戦争するって考えるのは変」とか
護憲派の意見にも、ぷちナショナリズムの影響はある」
「反対派だけど、ナショナリズムとは関係ない」ってなこともあると思うんですよ。
なんつーか、こういう風に書いてしまうと、
すっごく大雑把だし、正確じゃないんだろうな〜と思います。
……ああ、いろいろと考え始めるとキリがない。難しいねぇ。