沸騰空穂葛日記

マンガ・アニメ、映画、舞台などの感想を中心に(予定)。フェミニズム、教育・育児ネタなども?

米国で「MILK」がアカデミー賞をとる時代なのに、日本の「MW」は。

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そして今回も、有力な出資者から、「同性愛の部分を出すなら、金は出せない」といわれ、同性愛の設定をはずさざるを得なかったというのだ。

このご時世で、まだそんなことを言うスポンサーがいるんだねぇ。
かえってビックリ。
それってどのスポンサーだろ?


ちなみに「MILK」ってのは、 米国で初めて、ゲイであることをカミングアウトして公職*1についた*2ハーヴェイ・ミルクという人の伝記的映画です。(知ってる人も多いでしょうが一応。)
 キリスト教的道徳観が根強いアメリカで、これまで同性愛をとりあげた映画は受賞できなかったアカデミー賞を、ついに受賞しました(主演男優賞・脚本賞)。
受賞コメントを、NHKの放送で見たんだけど、マジ泣けた。
「いま(アカデミー賞授賞式の)会場の外で同性愛者差別の運動をしている人たち、そして同性婚に反対票を投じた人たち*3は、
 きっと子供達・孫達から『(同性愛者を差別するなんて)恥ずかしい』と言われる時代が来る。」
主演のショーン・ペン
「僕と同じように同性愛であることで悩んでいる人達に言いたい。
 誰が何と言おうと、神はあなた達を愛している、と。」
脚本のダスティン・ランス・ブラック
こんなうろおぼえな抜粋では感動が伝わらないと思うので、良かったらコチラのサイトさんで全文をご覧ください。→ゲイ映画ベスト50? ショーン・ペン
やっべ、改めて読んだら、泣けてきた〜。
キリスト教って、聖書に「同性愛はダメ」って書いてあるわけで、同性愛者は否定されるべき存在、つまり大っぴらに堂々とお墨付きで差別できるんだよね。だって神様が認めてないんだから、ってことになっちゃう。
 そういう中で、また自分自身もクリスチャンでありながら同性愛者っていうのは、周りとの葛藤と、自分の信仰心との葛藤で、すごい苦しかったんだろうなぁ。と思うと、涙無しで読めない……。


日本はキリスト教国じゃないから、そんな風に表立った差別はない……と思ってたけど、あるところにはあるんだなぁ。
「自分自身は差別もしないし偏見はないけど、企業イメージが」みたいな言い訳をするのかね、そういう人って。

*1:サンフランシスコ市長

*2:……って説明であってる、よ、ね?

*3:カリフォルニア州同性結婚が法的に認められた際に、反対運動が起こって住民投票が行われ、その結果、同性結婚を認める法律は廃止されてしまった。ということが、つい最近あった。