沸騰空穂葛日記

マンガ・アニメ、映画、舞台などの感想を中心に(予定)。フェミニズム、教育・育児ネタなども?

国語ができないってのは、どういうことなのか。を考えた。

最近、子供たちに国語を教えていて「この子、日本語がわかってないんだなぁ」と感じることが多いです。
言葉を知らない・語彙が少ないという意味ではなく。日本語が話せているからといって、使いこなせているとは限らないんだなぁーと、改めて。
国語の成績が悪いということは、けっきょく日本語の文法をわかっていないということなんじゃないかと思います。
私は中学の国文法の授業って、ぜんぜんノートも取っていなかったし*1テスト勉強もしなかったけど、テストの成績は常に学年トップクラスだったんですよ、自慢ですが(笑)*2
それは、日本語の文法が、既に自分の中で構築されていたからだろうなって思います。
可能・自発・推量…っていうような助動詞の意味にしたって、読めばわかるだろう!って思いながら授業を受けてましたが、それが理解できない子の方が、実は多いんじゃないでしょうか。
大学で曲がりなりにも日本文学・日本語を専門に学んで、再び中学の国文法にたちかえってみてわかったことですが。国文法を中学でやらせるのって、それを基礎にして高校の古典文法を進めるのが目的みたいなものなんですよね。
日本語の文法がわかっている・使いこなせていることを前提に、どうやって日本語を分類するかを学ばせるのであって、少なくとも日本語で書かれた文章をを理解する=読解力を高めるためにやっているのではないと思います。
読解力をあげるためにはたくさん本を読むしかないってのは、そういう「ことばのきまり」「ことばのつかいかた」は実地で覚えろ・場数を踏んで体で覚えろって言ってるってことなんですよね。
で、そう考えますと。
国語の成績が悪い生徒には、国語教師が教えるよりも、日本語教師が教えた方が近道なんじゃないかと思うわけです。
日本語が母語ではない人が対象ということは、そもそも「日本語がわかってない」ところを出発点に教えなければいけないということで。
いっそ、そこから解説して、日本語を再構築させた方が良いんじゃないだろうかと。
実際、いま私は国語力がない生徒のために教材を作ってるんですが、中学国文法の解説サイトよりも、日本語教育のための日本語文法解説サイトの方が、より役に立つんですよね。
「そうそう、ここで生徒が間違うんだよー!」「あ、こうやって解説してあげればいいのかも!」「うんうん、これ重要だよね!」ということが、いっぱい出てくるんですよ。。。恐ろしいことに。
語彙だの漢字だのは後からいくらでも詰め込んで覚えさせることはできますが、日本語の読み書きが満足にできなかったら、他の全ての教科に影響がありますしね。
日本語で受身・使役ができなくて、英語で出来よう筈がない。
他の教科でも、教科書を読んで理解できないっていうのは、実は日本語が理解できてない可能性もあるわけで。
うん、きっちり叩き込んでやらねばな……と、新年度をむかえて思うのでありました。

お返事ほしい

*1:学年末に先生が私のノートを見て絶句したくらい、完璧に真っ白だった(^^;

*2:それでも県下有数の進学校でしたよー