沸騰空穂葛日記

マンガ・アニメ、映画、舞台などの感想を中心に(予定)。フェミニズム、教育・育児ネタなども?

第五回関門直前:動画感想1

「東浩紀のゼロアカ道場」第五回関門プレゼンテーション動画を観てます。

  • 斎藤ミツさん「富女子宣言」
    やー、なんつーか、場慣れもあるんでしょうか、ミツさんらしい落ち着いた語り口・落ち着いたプレゼンで、こちらも安心して落ち着いて聴けました。
    BLは「とても日本らしい文化である」と私も思います。とりあえずキリスト教世界では、堂々と*1男性同士のラブロマンスを描き楽しむのは難しいんじゃないかな、と「MILK*2」のアカデミー賞受賞コメントを観て思いました。聖書にはっきりと「男同士で姦淫するな」って書いてあるのに、それでも「神は君たち(同性愛者)を愛している」って言わなければならないんだよなーと。日本の宗教が緩くて良かったよ。同性愛者を描いた映画が栄誉ある賞を受けることに対して抗議行動が起こるなんてことも、日本では考えられないよね。もちろん、それは日本には差別がないということではないんだけれども。BLっていう存在・表現自体が差別的だっていう人もいるくらいだし。キリスト教的には、BLな妄想をしただけで「思いによって、たびたび罪を犯しました」ってことになるのかもしれないけど。
    ミツさんが言う通り、BLも含めた豊かな(性愛の)表現を認めていくことは、男女どちらの心もセックスも豊かにしていくだろうし、素晴らしいことだと思います。中でもBLは特に、歴史が浅いということもあるのかもしれないけど、どんどん進化してどんどん豊かに多様化していってるんじゃないでしょうか。
    でも多分、これからも私は「腐女子」っていう表現を使うだろうなぁって思います(笑)。(二次創作・パロディに関しては特に)醗酵して別物になってる感じが表れてて、似つかわしいと思ってるんですよね。それに、否定的というより、謙虚な表現なのかな、と。「腐女子の履歴書」にも書いた(ような気がする)けれども、自分の暴力性というか身勝手さに自覚的である、賢い呼び方だと思ってるんですよ、自称としては。他称になった時に否定されたと感じる人がいるのは否定しないけど。
  • 雑賀壱さん「マインドスクレイパー
    「批評がEnter(エンタ)に進化する。」という言葉を聞いて、素直に「おお、カッコイイ!」と思いました。批評を出口から入口へ、小難しい言葉よりも届く言葉を。そして何より、自分を対象とする批評であるということ。そういった批評に対する態度には、すごく共感しました。ほんと、前半は素晴らしいの一言に尽きます。Bravissimo!*3
    が、動画後半の肝心な内容については、彼女の世代の実感に基づいた考え方なのか、あんまりピンとこなかったです。それとも、私が「自分にこだわる」人じゃないってだけか?自分探しとか考えたことないもんなぁ。私は存在しているだけで疑いようもなく”私”だったし。生きていくのがつらい・苦しいって思ったことはあっても、他人に必要とされてないって思ったことはないし、他人の目を気にして生きたりもしてないし。大人になって初めて周りに合わせるということを学んだけど(かといって実行はできてないけど)、ちっちゃな頃から悪がきで〜♪…じゃなくて(古いよ!)、もう、おそらく幼稚園くらいから自我を肯定的に実感してきたから、あんまりそういう意味では悩んでないのかも。だから共感できないのかも。
    ……って、今書いてて思ったけど。そうか、自意識そのものが問題なんじゃなくって、(自意識過剰は「悪(醜悪)」であるという)他者からの視線を強く意識している・意識せざるを得ないというのが、彼女(たちの世代)の問題意識なんじゃないのかなぁ。他人の目を気にしてるうちに、自分自身がわかんなくなっちゃって自分探しの旅に出ちゃうとか。でも、そういう輩は昔からいたか。ともあれ(思春期に)他人の目を過剰に意識した行動をとるっていうのが「中二病」だよね?私の解釈、まちがってる?他者の目を気にしない人だったら、それはただの「裸の王様」(私のことだw)であって、「中二病」とは言われない……よね?おそらく。あ、そういう他人の目をやたらと気にするのが「自意識過剰」なのか。自意識と自我は違うのか。じゃ自意識ってなんなんだ。あは〜ん。←バカでスミマセン


どうでもいいけど、テレビを何となくつけてたら、HYDEさんがしゃべっててビックリしたよ。あー、いきなり出てくると心臓に悪いから!ただでさえ風邪で熱があるのに、体温が上がりますがな。
というわけで風邪っぴきなんですが、13日にはちゃんと治して感染したい……じゃなくて観戦したい所存です。あったかくして寝るぞー!そして明日中に動画を全部見るぞー!でも全部の感想は書けるかわからないぞー!(酷っ!)

*1:日本のBLって堂々と売られてませんか?(笑)(商業誌の)BLみたいな、堂々と男同士で愛し合って結ばれるのが当たり前の世界観っていうのも、キリスト教世界じゃ多分(まだ)ありえないよね。

*2:米国で初めて、同性愛者であることを公言した政治家のハーヴェイ・ミルクを描いた映画

*3:イタリア語で「最高に素晴らしい」の意。ほら、いまイタリア語のオペラを練習してるので、似非イタリアンなんです(笑)。