沸騰空穂葛日記

マンガ・アニメ、映画、舞台などの感想を中心に(予定)。フェミニズム、教育・育児ネタなども?

中学生日記「誰にも言えない」(性暴力の被害にあった男子生徒の話)

先日、たまたまテレビのチャンネルを回していたら、
中学生日記の予告をやっていて、
それが男子生徒の性暴力被害というテーマだったので
中学生日記で、すごい(重い)テーマを扱うんだなぁ」と思っていたんですが、
今日、たまたまテレビをつけたら、
ちょうどその話の後編をやっていたところだったので、
「おお、観てみよう」と思って最後まで観ていましたらば。
エンディングのテロップに「脚本 さいふうめい」という文字が。


え?!さいふうめい……って、あの哲也&シンクロウ*1の原作者さん?!


さいふうめいさんって、こんな方だったんですね。しらなんだ。
http://www.kt.rim.or.jp/~wonder/saifumei/profile/profile.html
http://www.kt.rim.or.jp/~wonder/
日記とか、けっこう面白いです。「メカビ」にも出てらっしゃいましたね、そういえば。


中学生日記のサイト=> http://www.nhk.or.jp/nikki/
http://www.nhk.or.jp/nikki/weekly/index_060703_10.html


正直に言って、ベタな演出だなぁとか、ご都合主義な展開だなぁとか、
スクールカウンセラーが不用意にあんな事を言わないだろうとか、
おばあちゃんの登場って必然性なくないか?とか(さいふうめい氏的萌えキャラ?(笑)
いろいろツッコミどころはありましたが、思わず目から涙が。


やおい”を書いている腐女子としては、心が痛まなくもない話でした。
被害に遭われた方にフラッシュバックが起きるような話を
ネット上で無防備に載せたりはしてませんし、
書いていること自体・読むこと自体は
ファンタジーとわかっていてやっているので問題ないとも思いますが、
その【あくまでも”ファンタジー”】っていう部分を忘れちゃいけないなと
改めて強く思いました。
まぁ、男女のレイプものや痴漢もののエロ小説やマンガやAVなどなどが
これだけはびこってる世の中で、いまさらという気もしますが。それでも。


しかし、あの家庭の反応は良く描けてるなあと思いました。
「私の直感です!」って答える先生はどうかと思うけど。
あの場合、実際に先生が介入しようとするなら、まず親との信頼関係を作って、
親が彼を支えられそう・ちゃんと話を聞けそう・受け止められそうなら、そう仕向けて、
それが無理そうなら、親の許可を得て、生徒と二人だけで話せる時間を作ってもらう
……って段取りになるのかな。
(なんて考えるから策士って言われるんだよ(笑))
ドラマじゃ、そんな時間のかかることはできなかったということなんでしょうが。
しかし、先生が頑張るのは良いけど、
自分の力だけで解決しようとか、彼を救おう・救えるなんて、
思っちゃダメだよね。
それは先生の願い・希望であって、必ずしも思った通りになるとは限らない。
しょせんは(善意であっても)教師のエゴでしかないんだから。
やるべき仕事、とるべき対応、“先生”としてできる事は、
たぶん他にもたくさんあるはずだ。と思う。まぁ自戒として。



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*1:週刊少年マガジン連載の漫画